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【バーンアウト】「教師」が「燃えつきる」理由と、意外な「対処法」とは。

「教師」となって10年を超えると、それなりに経験がたまってきます。

その「経験」には、素晴らしい先生方や子どもたちとの出会いもあれば、残念なことも少なからずあります。

その1つとして、「教師のバーンアウト」。いわゆる「燃えつき症候群」といわれる状態に陥って教職を離れていく先生方を多く見てきました。

そんな僕自身、数年前に「燃えつき予備軍」まで進みましたが、自分自身の考え方を変えることで何とか離職を免れました。

それ以来、ずっと「なぜ、教師が燃えつきていくのか。」という疑問がひっかかっていたのです。

本記事では、そんな問題意識の1つの「答え」としてまとめました。

「教師」として働き始めた若手も、ベテランと呼ばれる領域に達した人にとっても人事ではありません。

ぜひとも、自分の「心の予防線」として、頭の片隅に留めておいていただけると幸いです。

目次

「教師」が燃えつきる理由とは。

「教師は、あらゆる職種の中で感情疲労におちいる割合がもっとも高い。」

と言われています。

カリフォルニア大学バークリー校の心理学者であるクリスティーナ・マスカラ―クさんは、「職務バーンアウト」を研究する中で導き出しました。

若くて有能な教師が集まる「ティーチ・フォー・アメリカ(TFA)」から派遣された教師でさえ、

「2年後に50%の教師、そのまた1年後には80%の教師が『教育』といいう仕事にいっさい関わらなくなる。」

という残念な結果ががでているのです。
#GIVE&TAKE

気になるのは、「燃えつきる理由」ですよね?

ここには、「教師」という職業特性が深く関わっているのです。

「教師」という仕事は、基本的に「子どもたちにつくす仕事」といってもよいでしょう。

「働き方改革」がさけばれる昨今。

「教師」の職場では、「子どもたちと楽しく授業するために必要だから、自分から進んで仕事時間を確保している」という理由で長時間働いている人を多くみかけます。

しかし、この「つくす精神」こそ「燃えつきる理由」なのです。

#GIVE&TAKE」の中には、TFAから教育困難校へ派遣されたある教師の奮闘ぶりが掲載されています。

教育困難を引き起こす多様な理由を受け止めながら、「子どもたちに充実した教育を提供しよう!」と頑張っていたある先生は、しだいに気力を消耗していきました。

消耗したときの最善策は、なんといっても「休むこと」です。

しかし、その先生は、まったく逆の「さらに仕事に打ち込む」という方法で、「充実した教育が提供できていない」という”もやもや”の解消をはかりました。

行きつく先は、もうお分かりですよね。

しかし、そんな「先生」を復活させた意外な方法があったのです。

「燃えつき」を防ぐ、意外な方法とは。

「やる気」に満ちあふれた先生が、毎日の学校生活において次第に「バーンアウト方面」へ進んでいきました。

そんな「先生」のやる気を復活させ、「燃えつき」を防いだのは、

「ボランティア活動」

だったのです。

「教師」という仕事だけでも手一杯だったのですが、「教師指導のボランティア」を始めたことにより、

「仕事時間が増え、余暇の時間が減ったものの、精神的な疲労症状が改善して気力が回復した。」

というのですから意外ですよね。

「だったら、ボランティアをすればいいってこと?」というと、何もボランティア限定ではないのです。

大切なことは、

「仕事への意味を見つけること!」

だったのです。

あくまでも公教育システムなので、仕方のないことですが、「なんの意図も目的もなく集められた集団を組織していくこと」は、相当な気力をつかうのです。

なにせ、「やる気」も「目的意識」もばらばらの状態。

そんな「ばらばら状態の集団」を、たった1人の「教師」によって、「みんなやる気!」になるのは、奇跡としか言いようがありません。

しかし、僕たち教師は、油断すると「みんながやる気状態」を願ってしまうのです。

しかし、それはもはや無理ゲ―。

願えば願うほど、自分の理想とのギャップに悩み、精神をすり減らし、最終的には、「自分のやっていることの価値ってなんだろう?」と方向性を見失ってしまうこともあるでしょう。

そんなときだからこそ意識すべきは、

「自分の努力が進歩として返ってくるようなことにコミットする。」

ということが、「燃えつき状態」から復活するきっかけになるかもしれません。

僕自身も、「燃えつきあと一歩」というところで、公教育にすがるのではなく、「自分の理想を叶える場」をつくりました。

そこでは、僕自身が「心から大切だと信じている学び」を提供することができるのです。

もちろん、来てくださっているお子さんも「その学びを受けたくて来ている」のですから、そこに「ずれ」は生じるはずがありません。

このように、「燃えつき」を防ぐためには、「自分が信じる道にチャレンジすること」なのです!

もともと、もち合わせている「適応力」。

僕自身、数年前は、「ついに退職か!」というところまで精神的には追い詰められましたが、何とか乗り切った模様。

そんなピンチのときに大変勇気づけられた情報をここに記しておきます。

そもそも論なのですが、僕たち人間は、半端ない「環境適応能力」をもっているということは忘れてはいけません。

もちろん、新しい環境では多かれ少なかれ「ストレス」を感じます。しかし、その「ストレス」が悪者なのかと言えば、一概にそうとも言えない。

「ストレス」とは、人間が生き抜いていく上で、欠かせないものなのです。

と、「ストレス」の話題を書いていくと、また一記事書いてしまいそうなので、本題に戻します。

人間は、「ストレス」を感じながらも何とかその環境に馴染んでいき、馴染むと共に「ストレス」を減らしていくことができるのです。

ここでロックフェラー大学で行われたおもしろい実験を1つ。
#ハーバードの心理学講義

「被験者は、2つのグループに分けられ、事務作業に専念するよう求められました。その際、片方のグループの被験者には、ヘッドフォンが装着され、そこからジェット機のエンジン音ばりの爆音が流れてきました。」

という、なかなかスリリングな状況が設定されました。その後、2つのグループは、共に狭い部屋に押し込まれ、別の課題に取り組むよう促されたのです。

このような実験の結果、

「爆音を聞かされた被験者は、ミスが多く、いら立ちや敵意をあらわにする傾向が見られた。」

というのです!

ここまで読んだ方は、「そりゃそうでしょ!」と思いますよね。「爆音を聞かされたんだから気持ちもすさんでくるさ。」と思うかもしれませんが、問題の本質は、そこではなかったのです。

結論を言うと、

「爆音を聞かされた被験者は、ストレスレベルが上がったものの、すぐに爆音に適応した。」

というのです。

では、何が問題だったかと言うと、

「適応するためにエネルギーを消費したことが、ミスやいらだちに繋がった。」

ということなのです!

この問題の本質は、適応するためにつかったエネルギー消耗が、別の場面で何かしらの悪さをしでかすかもしれないということなのです。

「適応」と共に味方にしたい「コントロール感」とは。

さて、「適応ストレス」を軽減する方法を書いていきますよ。

実は、先ほどの実験には続きがあるのです。

爆音を聞かされるという被験者は、さらに2グループに分かれていました。どのようなグループかと言うと、

「爆音をランダムに聞かされるグループと、爆音が流れるタイミングを教えられているグループ。」

の2グループです。

簡単に言うと、「爆音のタイミングが、予想できるかできないか。」ということですね。

「爆音のタイミングを知っているグループの方が、適応が早く、ストレスも低かった。」

というのです。

さらに驚くべきは、

「予告爆音グループにいざというときに爆音を止めるスイッチを渡しても、スイッチを押して止める人はいなかった。」

というのです。

ここから分かることは何かというと、

「人間は、予測可能であり、さらに自分で何かしらの対処が取れるという『コントロール感』が高ければ高いほど、ストレスを感じにくい。」

ということなのです!

これは、僕たち教師にとっては、非常に有用な情報です。なぜか、

「教師は、必要以上に『普段の自分』と違ったキャラを演じようとする。」

人がいるからです!

「教師」という言葉を必要以上に重く受け止め、「理想の教師像」というあるのかどうかも不明なキャラに向かって自分を適応させていく。

1回でもこのような背伸びをした方は、放課後に「どっと疲れる。」という経験をしたことがあるのではないでしょうか。

これこそ、「素の自分ではない姿を演じたストレス」を被っていることに違いありません。そして、そのストレスに何かしらの要因が重なったとき、教師界のバーンアウトは訪れるのです。

だからこそ、「自分のコントロールできる範囲内で演じる。」という基準をもたなければなりません。全てを「理想」に捧げてはならないのです

まとめ。

本記事では、「教師が燃えつきる理由とその対処法」についてまとめました。

もちろん「燃えつき症候群」は、「教師」だけの問題ではありません。

日々、頑張っている誰しも、「きっかけ」によって「燃えつき」を経験する可能性があります。

しかし、「燃え尽きないよう、自分の心を向き合って対処していく方法」もあることは確かです。

ぜひとも、本記事の内容を頭の片隅に置いていただき、「自分」を見つめ直す”きっかけ”としていただけると幸いです。

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