子どもたちの生活環境の変化に伴い、子どもたちの様子も大きく変わってきています。
教室には、1人1台のiPadやパソコンが配付され、教室内においてデータを送り合うような学習の様子も見られる昨今。僕たちが通過してきた「学校教育」では、現代の子どもたちと価値観の共有は難しくなってきています。
そんな時代において、僕たち親御さん世代と、現代の子どもたちとの間で大きなギャップを生んでいるのは、「将来の夢」についての捉え方。
記事内でも触れていますが、現代の子どもたちに、
「将来の夢は?」
と聞く昔ながらのお決まりの流れは、あまり好まれません。それは、僕らが学校生活を送った時代と比べてより「不確実性」が増したからに思えます。
それと同じくらい、親御さんや子どもたちを悩ませる問いかけは、
「あなたの長所は、何ですか?」
というもの。
これまで、多くの保護者の方々と話をしてきましたが、決まって話題となる相談の1つに、
「我が子の『強み』が分からない。」
というものがあります。さらに、
「自分の『強み』が分からない。」
という子どもたちもたくさんいるのが現実です。
そんなお悩みを解決するため、「子どもの『強み』の見つけ方」をまとめてみました。
「強み」というのは、「自覚しているかいないか」で大きく差が出ます。しかし、「自分で自分の『強み』を発見できるか?」と問われたら、「難しい」としか言わざるを得ません。
だからこそ、親や教師といった周囲からのサポートが必要不可欠なのです!
ぜひとも、子どもさんの成長過程を見守りつつ、「強み」を発見をサポートしてあげてくださいね!!
子どもの「強み」の「見つけ方」と「伸ばし方」とは。
最初に壮大な話をさせてください。「時代が変化したよ!」という話です。
ある調査によると、「10年先の未来を予測することは不可能。」ということが分かっています。
「本当か?」と思われる僕のような疑り深い人は、10年前にタイムスリップして考えてみてください。
10年前に、「YouTuber」という職業があったでしょうか。「プロゲーマー」や「メルカリ」なんてものが存在していたでしょうか。
10年前に「俺はプロゲーマーになりたい!」なんて言い放ったら、即、勘当されたでしょう。もちろん、子どもながらにちらっと頭によぎった「夢」の話であり、現実になるなんてほとんどの人が想像していなかったはずなのです。
このように、「今」から10年先を想像するなんてことは、まず不可能なのです。だからこそ、「未来に迷う」より、「今」という現実を「これでもか!」と味わうことが幸せへの第一歩なのです!
では、「今」に目を向けて考えていきましょう。あなたもうすうすお気づきのように、ここ10年の世の中の変化は、「『強み』の時代」に入ったと言えます。そう、「圧倒的な『個』」の時代になったのです。
「まさか!」という職業が生まれたという事実から考えても、「自分の強み」をとことん磨いていくうちに、いつしかその「強み」に対する「価値」が認められ、お金までもらえるような時代になったと言えるでしょう。
もはや、「全ての科目を平均的に。」という優等生の時代ではなく、「強みの一点突破。」が予想外の「価値」を見いだす時代が到来しているのです!

❶子どもの「強み」を見つけるための3つの「視点」とは。
早速、「子どもさんの強みを見つけていきましょう!」と言いたいところなのですが、多くの親御さんから聞かれるのは、
「どうやったら、強みを見つけることができるのですか?」
というお悩み。
確かに、子どもが「好き」なことは何となく理解しているんだけど、それが「強みなのか?」と問われたら、「う~ん。」となってしまう気持ちも分かります。
そこで、「これが強みだ!」と判断するために役立つ視点を3つ紹介しますので、ぜひともこの視点に沿って判断してみてくださいね!
【視点①】 その活動が「得意」か。
「得意」というのは、「同じ年齢の子どもたちと比べ、その活動を上手くこなせるか。」という視点のことを言います。もう少し具体的に言うと、
・その活動について周囲の子どもより上達が早いか。
・その活動をコンスタントに上手くできるか。
というような視点で見ていきましょう。
運動は技術が目に見えるので比較的分かりやすいのですが、
「誰よりも本を読む。」
「語彙が多い。」
「感情を読むのが上手い。」
「年下に優しい。」
という「見えにくい得意」もあるということを忘れずに! まずは、子どもさんをじっくりと「観察」してみてくださいね。
【視点②】 その活動に「熱意」があるか。
「熱意」というのは、その活動をしているときに子どもさんが「いきいきとしているか。」という視点で見ていきましょう。
言わずもがなですが、「強み」というのは、「自己強化の側面」があります。つまり、
「その活動が上手くできることにより、ますます『熱意』が高まり、その『熱意』がさらなる上達につながる。そして、ますますその活動が好きになっていく。」
という特徴があるのです
「特定の活動にずっと取り組んでいる。」という子どもさんの姿が見られるのであれば、それは「強み」の可能性大です。
しかし、注意すべき落とし穴もあります。
あくまでも「子どもの主体性」と「熱意」が結びついた状態が「強み」であり、親御さんの「声かけ」のような外部からの働きかけによって続けていることは、「偽の強み」かもしれません。「偽の強み」については、次章でも取り上げます。
【視点③】 その活動を「頻繁」に行うか。
この視点は、子どもさんの「強み」を見分ける上で、大変役立つ視点です。どのように判断するかというと、「時間が空いたときに、特定の活動をしょっちゅう行っているか」という見方のことを言います。
自由時間の過ごし方を「観察」し、「いつも特定の活動を選択している」という姿が見られたのなら、その活動の中に子どもさんの「強み」が隠れていると言っても良いでしょう。
ちなみに、よく話題となるのは、
「ゲームは、強みになりますか?」
という質問です。
メルボルン大学教授のリー・ウォーターズさんの答えを引用させていただくと、
「その活動(ゲーム)を終えた後のエネルギーレベルのチェックで判断できる。」
と、答えてくださっています。もう少し具体的に言うと、
「その活動を終えた後、疲れを感じていたり不機嫌であれば、それは単なる『暇つぶし』であり、その活動を終えた後、『いきいき』して『元気いっぱい』であれば『強み』の可能性がある。」
ということです。
やはり、「強み」というのは、子どもにとって「自分を表現できる活動」である必要があります。
いくら上手くできたとしても、長時間続けられたとしても、「自らのエネルギーを削って無理をするような活動」は「強み」とは言えないのです。
📕まずは、子どもさんを2つのタイプに分けて考えよう!

❷子どもの「強み」の「4つの軸」とは。
ここまで、「子どもの『強み』をどのように見つけるか。」の見通しはもてたと思います。
そして、実際に見つけようと「観察」を始めると、たくさんの「強み」が見えてくると思います。そこで次に迷うのは、「どれが本当の強みなのか。」という問題。
ここでは、イギリスの「応用ポジティブ心理学センター」が開発した「4つの軸」という考え方を紹介させてください。
この「4つの軸」に親御さんが見つけた子どもの「強み」を整理していくことで、「これから伸ばすべき『本当の強み』」が明確になってきますので、ぜひとも、実践してみてくださいね!
気になるその「4つの軸」ですが、
①軸になる強み。
②成長する強み。
③偽りの強み。
④弱点。
これら4つのことを言います。では、それぞれについて簡単に解説します。
①「軸になる強み」とは。
「軸になる強み」とは、「ある活動が『得意』で、『熱中』して『頻繁』に取り組むような『行動』と、性格上の『ポジティブな特徴』が相乗効果を発揮している状態。」のことを言います。
親御さん以外の他者が見ても発見できるような目立った特徴であり、その子どもさんを成り立たせている、もはや「アイデンティティ」になっているような「強み」のことですね。
ここまではっきりと「強み」認定している特徴があれば、もう迷うことはありません。
子どもさんが、自分の「強み」をいきいきと発揮できる「環境」や「人物」と出会わせ、存分に「強み」を発揮させてあげましょう!
②「成長する強み」とは。
ここから、若干見えずらくなってきます。
「成長する強み」というのは、「その活動が『得意』で『熱中』しているかもしれませんが、『頻度』はそれほどでもない場合。」を言います。
「頻度」が低いことから、子どもさんが「強み」を発揮する場面を時々しか目にしないでしょう。しかし、明らかにきらりと光る片鱗を垣間見ることができるとき、この「成長する強み」のカテゴリに入れておきましょう。
この強みは、「今すぐ」開花するのではなく、「時間」や「タイミング」次第で十分に開花する可能性を秘めています。
もともと片鱗を見せていることから、学校や習い事において、たまたま取り上げられたことにより、「やってみたら楽しかった!」「チャレンジしてみたら成果が出た!」といった経験により、大きく花開く場合があります!
もちろん、子ども自身が十分に自分の「成長する強み」を捉えていなかったとしても、親御さんが「あなたの〇〇は上手!」と日頃から声をかけていることで、巡ってきたチャンスをつかむかもしれません!
ぜひとも、「成長する強み」カテゴリを充実させておきましょう!
③「偽りの強み」とは。
題字からもよからぬ雰囲気を感じ取っていると思いますが、この強みは、なかなか厄介です。
これは、親御さんや教師などに「求められることで獲得した『強み』」のことを言います。
もちろん、「強み」ですから、子どもさんには一定以上の実力があることは間違いないのですが、一番問題なのは、
「子ども自身がその強みを発揮することを望んでいない。」
というところにあります。
技術が高いことから外部からの要請は多いのですが、「できればやりたくない。」と感じながら「渋々続けていること」をこの「偽りの強み」カテゴリに入れましょう。
そして、入れたのであれば、なるべく「偽りの強み」を発揮しない方向へ作戦を立てていったほうが良いでしょう。
もちろん、一定以上の成果を出せるので、周囲の人からはもてはやされますが、「本人のエネルギー消耗」が見られたり、「本当にやりたいことができない。」というようなマイナス面が大きくなるようであれば、思い切ってやめることをおすすめします。
④「弱点」。
さて、このカテゴリは、説明不要でしょう。
「弱点」というのは、「頑張っても思った以上に成果が出ない。」ものから「頑張る気力も出ない。」というものを言います。
「弱点」と言うと、「そのままにしておくべきではない。」という考え方がちらつくかもしれませんが、もはや思い切って捨ててしまいましょう。
もしも、生きていく上で確実に必要になってくることであれば、「生きていく上で必要最低限のスキルが身に付いていれば良い。」という位振り切ってしまっても良いでしょう。
こんな「弱点」というカテゴリが必要なのか疑問に思った方がいらっしゃるかもしれませんが、実は「弱点」を知っているということがとても重要なのです。なぜかと言うと、
「弱点に通じることにはなるべく触れないように作戦を立てた方が良い。」
からです。
言うまでもなく、「人生」という時間は限られています。そんな貴重な時間を「弱点の克服」に割くことで、「どれだけ自分の人生が充実するか。」を考えて、「弱手」へどのくらいのリソースを使うのかを慎重に検討してみてくださいね。
慎重な協議の結果、「克服しなくても充実した人生が送れそう。」なのであれば、なるべく触れずに生きていく戦術をもっていた方が良いのは言うまでもありません。

❸親御さんが陥りやすい4つの「思考」の「落とし穴」。
ここまで、「子どもの『強み』の見つけ方」と「親御さんにできること」を書いてきましたが、これらと同じくらい大切な情報をまとめておきます。
それは、親御さんが陥りがちなバイアス。簡単に言うと、「偏った見方」について知っておくということです。
子どもの「強み」に着目すれば良いと分かっていながらも、ついつい「弱点」に注目してしまい、さらに「口うるさく」口撃をしてしまうこともあるでしょう。このような「あるある」は、親御さんの「偏った見方」に起因している場合があるのです。
ここからは、「なぜ、分かっていながらも子どもの『強み』に着目できないのか。」をまとめましたので、しばし、自分の胸に手を当てながら振り返ってみてくださいね。
思考バイアス①「選択的注意」
「子育て」の難しくもあり、やりがいでもあるところは、
「自分の思い通りにはいかない。」
というところでしょう。
でも、「子どものよくない(親御さん的に)部分にばかり目についてしまう。」なんてことありますよね。
実は、その特徴は、あるあるで、
「選択的注意」
の問題かもしれないのです。
「選択的注意」をざっくり説明すると、
「様々な刺激の中から、選択したことにしか注意が向かない。」
ということです。
例えば、子どもさんに対して「いつもブロックを片付けない。」という心のもやもやを抱いていると、
「ブロックを片付けさせることにしか意識が向いていないため、子どもが作っていた素晴らしい作品の価値を見逃してしまう。」
なんてことになってしまうのです。
では、このような状況をどのように打破していくかが大切です。もちろん言うは易しなのですが、
「弱点には目を瞑り、強みに焦点化しよう。」
と、「決めてしまう!」ということがポイントです。
「とにかく、子どもの良さだけに目を向けよう。」
と、決めてしまうことこそ「選択的注意」を良い方向へ働かせることになるのです。
思考バイアス②「ネガティブバイアス」
最初に言っておきます。
「子どもの弱点をついつい指摘してしまうのは、親御さんのせいではありません。」
「じゃあ、誰のせいなの!」となると思うのですが、もうそれは、
「我々の祖先が生き抜く上で身に付けてきた力だから仕方がない。」
と、腹をくくってしまおうではありませんか!!
「そんな乱暴な!」と思われるかもしれません。確かに乱暴な結論であることも否めません。しかし、自分を責めたところで何も始まらないのです!!もう「祖先」の方々にその責任の一端を担ってもらいましょう。あくまでも一端ですから大丈夫。
しかし、「祖先」たちも言い分があると思いますので、僕が変わりに説明しておきますね。
僕たちの祖先が現役で活躍していた大昔、世の中は今よりも危険に包まれていました。
日々の食生活も不安定ですし、油断したら人間よりも破壊力をもった生き物に襲われてしまう可能性さえあります。
そんな世の中に生きていた祖先たちは、「集団の力で立ち向かう。」という作戦を取ったに違いありません。そのような作戦において、「集団の中で、一人だけ違った行動をする人は信用ならない。」という判断になってしまったことは言わずもがなですよね。
そんな祖先様の価値観が「今」を生きる僕たちの遺伝子の中には刻み込まれているのです。
「急に大昔の話を始めたけれど、どんな関係性があるんだ?」と?マークだらけの様子がこちらからも伺えます。ここからが結論ですので、もう少しお付き合いください。
祖先から続く価値観が、現代を生きる親御さんたちにどのように関連しているかというと、
「周囲と比較してみて『成績が振るわない。』」
と判断したり、
「周囲と比較して、『みんなと同じように行動できていない。』」
という、「周囲と比較して『できていない!』」という判断のもと、ついつい「もっと勉強しなさい!」というような声かけをしてしまいがちであるということです。
しかし、「比較」というのは、何をする上でもよくない。やはり大切にすべきは、
「子どもさんの強みに目を向ける!」
ということなのです!
再び登場、メルボルン大学教授のリー・ウォーターズさんの調査によると、「子どもの強みに注目するタイプの親をもつ10代の子どもの心理的特徴」は、次のようなものだとされています。
・人生に対する満足度が高い。
・喜びや希望といった、ポジティブ感情が大きい。
・自分の強みを理解している。
・自分の強みを活かして、勉強や友達関係に取り組む。
・積極的な方法でストレスを解消する。
などなど。どれも、僕だったら喉から手が出るほどほしい特徴です。
だからこそ、親御さんは、祖先から受け継がれた「ネガティブバイアス」を断ち切る必要あります。その方法は、何とも単純、
「子どもの『強み』に目を向けると決める!」
こと。
何とも拍子抜けする方法で切り抜けることができます。
先ほど例に出した「ブロック」の場面であれば、「きっと、片付けてない。」と最初に予想しておき、それを見た瞬間の声かけも決めてしまいましょう。
「『ブロックで何を作ったの?』と聞こう!」
と決めておくのです。
いつもは、散らかったブロックを見た瞬間に「片付けなさい!」となるお決まりお流れを強引に変えていくのです。
このように、いつもの流れをを変えることで、もしかしたら、子どもさんが「パパ見て!」と言って子どもが嬉しそうに作品を紹介してくれるかもしれません。
このような流れさえできれば、「子どもの『強み』に目を向ける。」という目標達成はたやすいのです!
思考バイアス③「投影」
突然ですが、あなたは「自分」のことをどう思っているでしょうか。
もっと突然ですが、あなたが子どもの頃、「叶わなかった夢」はあるでしょうか。
もしかしたら、この「質問」の答えにあたることを「子どもに求めている。」なんてことはないでしょうか。
少々、怖い入り方をして申し訳ありません。
「投影」というのは、簡単に言うと、
「自分の姿を子どもに重ねている。」
ということなので、若干サスペンス感を出してしまいました。
もうちょっとポップな例を出すと、
「親である自分自身が『片付けが苦手。』という意識があるからこそ、子どもの『片付けてない。』という行動に目が向きやすくなる。」
といったことが「投影」です。
ポップな例は出しましたが、このバイアスはなかなか闇が深い感じがしますよね。まずは、「親御さん自身が自分の隠された内面に気付く」という過程が必要になるからです。
「子どもが望んでいない過剰な習い事をさせる。」というのもこの「投影」が見え隠れします。
このような状態では、もちろん「子どもの主体的な『強み』」が覆い隠されてしまうだけでなく「偽りの強み」の独壇場になるかもしれません。
いわゆる、
「スキルはあるけれど、子どもが楽しんでいない。」
という危険な状態に陥ります。
解決方法は、繰り返しになりますが、
「『子どもへの声かけや期待は、本当に子どもの『熱意』に基づいているのか。』を判断する。」
ということに尽きるでしょう。
思考バイアス④「二元論」
いよいよ耳が痛い話も終わりに近づいてきました。
最後にご紹介するのは、「二元論思考」。簡単に言うと、
「白か黒か!」
という「どちらか100%で決めてしまう」という極端な思考法のことを言います。
親御さんが陥りやすい「二元論思考」は、
「うちの子は、勉強ができない。」
「うちの子は、いたずらっこ。」
「うちの子は、算数の才能がない。」
というもの。
本来であれば、0か100でなく、「どのくらいの位置づけにいるのか。」ということが重要なのですが、はっきりと決めつけすぎてしまい、「その中間に潜む可能性」という考え方ができないことを言います。
このような極端な思考では、子どもの「強み」が極端に目立っていないと親御さんにキャッチされることはありません。
もっと言うと、「スポーツ」や「勉強」のような「目に見えて分かりやすい強み。」でないときも、キャッチしてもらいずらくなります。
「うちの子は、勉強ができなくていたずらっ子。」
と決めてかかることで、「勉強」の中で光輝く「一面」があったのとしても、「勉強は苦手」という決めつけに埋もれてしまうのです。
確かに「いたずらっ子」であったとしても、「仲間に対しては思慮深い。」という光輝く「強み」を見逃してしまう可能性が高まります。
余談ですが、「レッテル」というのもめちゃくちゃ効果を発揮する方法です。もちろん、「あなたは〇〇が得意ね!」というプラスのレッテルがあれば、「あなたは〇〇ができない!」というマイナスのレッテルもあります。
そして、この「二元論思考」は、「できない!」方面に傾くことが多々あります。そのマイナスレッテルが、子どもの「強み」を阻害することも大いにあり得るので、まずは、もっと広い心でじっくりと「観察」するように心がけましょう。
考え方としては、
「計算はできないけど、文章を書くことは得意だね。」
というように、
「同じカテゴリの中でプラスの部分を見つける。」
という決まりを作って幅広く「観察」にあたるのが良いでしょう!
きっと、子どもさんの「強み」に成長できる部分が発見されるはずです!

まとめ。
本記事では、「子どもの『強み』の見つけ方。」をまとめました。
個人的な話となりますが、小学校で10年以上教師をしていて、子どもに「長所」や「夢」について問いかけることを怖れる自分に気付きました。
問いかけた後の取り返しのつかない空気を何度も味わったからです。
そのような空気を味わったことから、自分が受けもった子どもたちには、「良いところ」をこれでもか!と声かけし、1つでも「自分の長所」として自覚してほしいと努めてきました。
そんな努力をするようになってから分かったことは、
「『長所』や『夢』を語ることができないからといって、『自分には良いところなんて1つもない。』と心の底から信じているのではない。」
ということ。
ただ、「良いところを聞かれても、思いつかない。」という子どもさんが多いのではないかと思うのです。
そして、自分の「強み」があやふやなままで流れ流されて「大人」の仲間入りをした瞬間、
「あれっ、自分は何をやりたいんだろう。」
と、迷ってしまうことになるのだと思います。
そして、この「何者かになりたい感」は、地味に苦しいものです。だからこそ、親御さんや僕たち教師が、子どもの「強み」をたくさん引き出してあげて、「自覚」させてあげることが必要なのです。
そうすることで、無限の可能性の中から「自分に適した道」を選ぶことにつながるのですから。
「可能性が無限である。」という現実は、希望に満ちた状態だと感じますが、方向性が定まっていない子どもたちにとっては、「恐怖」にすらなり得ます。
そんな状況に子どもを追い込まないためにも、小さい頃から「自分」というものを見つめる機会をもち、周囲の人の力を借りながら「自分もなかなかいいところがある。」という気持ちを育んでいってほしいのです。
本日紹介したこの記事を参考にしていただき、子どもさんと「強み」についてたくさん話し合っていただけたらと思います。
きっと、その親御さんと過ごしたそのひと時が、子どもさんの人生の充実につながるはずなのです!!
コメント