以前は、「勉強は、学校でするもの。」という価値観が当たり前でした。そのような社会では、「学校へ行っていない子どもたち」は、「不利な状況」とみなされていました。
しかし、時代は大きく変化しました。今や、
という「学び方」は選択肢の1つとして受け入れられ、オンライン学習も当たり前になりました。
本記事では、
✅「ホームスクリーニング」って本当に力がつくのかな?
✅家で勉強できるのか心配…。
✅「ホームスクーリング」のメリットを生かした勉強法。
について解説します。多様な学び方の1つとして、参考にしてみてくださいね。
【ホームスクーリング】家庭で学習することののメリットとは
「ホームスクーリング」には、たくさんのメリットがありますが、その1つとして、
という、「最強」の強みがあります。
📚「ホームスクリーニング」の「メリット」や「デメリット」がもっと知りたい方はこちら。

しかし、「ホームスクーリング」を考えている親御さんからの相談として多いのが、
というものがあります。この相談の根底には、
という「焦り」や「不安」が感じられます。
しかし、「学校と同じように、6時間勉強しなくても大丈夫!」ということは、小学校教師を経験した私から自信をもって伝えることができます。
その理由は、次章にて解説します。

【ホームスクーリング】家庭での勉強を6時間しなくてよい理由
「ホームスクーリング」の親御さんが抱える悩みとして多いのが、
というもの。
しかし、小学校教師の経験から言えば、
と言えます。
だからこそ、「学校と同じように家で6時間勉強しよう。」という目標を立てるのは間違っています。
その理由として、
・6時間全て、国語、算数、理科、社会といった「教科学習」をしているのではない。
・集団での一斉授業が基本のため「待つ時間」も多い。
・学び方が限られているため、「個人の能力に合わせた学び」が実現しにくい。
というような公教育の抱える問題があります。
もちろん、「集団学習」であることがメリットとなる部分もありますので、よい・わるいの判断ではありません。しかし、「学習効率」であれば、
と言えるでしょう。
しかし、「日常生活と勉強時間の区別がつきにくい」というのは、学習効果を考えたときにデメリットとなる可能性は捨てきれません。だからこそ、計画的に「ホームスクーリング」を進める必要があります。次章で解説します。
【ホームスクーリング】「ホームスクーリング」で学習効果を上げるポイントは「習慣化」
「ホームスクーリング」を語る上で、最大の難しさというのが、
「時間の使い方」
ではないでしょうか。
「学校」という45分区切りで動いていく環境とは違い、「時間の使い方を自分で決めなければならない」ということは、「ホームスクーリング」のメリットでもあり、難しさでもあるでしょう。
その「時間の使い方問題」を解決する方法として効果的なのは、
なのです。
「自由に時間を使うことができる」のであれば、「勉強内容」を検討する前に、
ということを子どもさんと一緒に考えてみてください。
もちろん、「ホームスクーリング」を取り入れた理由は、子どもさんによって違うと思いますので、「勉強へ気持ちが向いている」という状態であることが前提です。
最初に、「内容」よりも「「勉強時間の設定」を優先すべき理由は、
からです。
ぼくたちは、知らず知らずのうちに「習慣」に従って時間を使っています。
だからこそ、「気分が向いたときに勉強しよう」というざっくり予定では、充実した勉強時間をつくることは難しく、「勉強効率のムラ」が出てしまうことが予想されます。
きっと、その日の「気持ち」によって、やる気が左右されてしまうでしょう。
日々、浮き沈みのある「気持ち」に合わせて、「勉強時間」をざっくり設定すると、
という日もあれば、
というように、「ムラ」をつくり出してしまいます。。
このように「気持ちの不安定な状態」は、子どもさんにとっても望ましくないのは、言うまでもないでしょう。だからこそ、「気持ち」に頼るのではなく「習慣化」することが大切なのです。
とはいえ、なかなか「習慣化」が難しいこともあるでしょう。そんなときは、学習時間を「平日昼間の習い事」ととらえて、プロ講師に任せてしまうのもよいでしょう。
学習効率よい時間帯に意図的に「教えてもらう時間」を設定することで、貴重な時間を効率よく使うことができます。
「習慣化」におすすめ!「If then(イフゼン)ルールとは
ここで「習慣化」するためにとても役立つ「If thenルール」をご紹介します。
ルールはとても簡単で、
「〇〇したら、勉強する。」
というような「マイルール」をつくるだけ。
例えば、
というような感じで、どんな状況においても変わらないルールにしてしまうことがおすすめです。
しかし、「三日坊主」という言葉があるくらいですから、「習慣化」というのは大変難しい。何が難しいのかというと、
ということです。
習慣としたい「内容」と「個人差」もあるので一概には言えませんが、だいたい、
が必要になってきます。
大人でも難しい「習慣化」ですから、子どもさんの「習慣化」には、親御さんのサポートが必要不可欠。最初は、「勉強内容」や「勉強時間」にいろいろ口を出すのではなく、
という努力を価値づけしていきましょう。
そのような「毎日継続して同じ時間に勉強した!」という積み重ねが、いつしか「自主的な学び」に結びつくのです。
【ホームスクーリング】「ホームスクーリング」の勉強効果を上げる「時間帯」とは
「習慣化」をスムースに進めるため、「勉強に向いている時間帯」についても知っておきましょう。
みなさんも聞いたことがあると思いますが、
と言われています。
その理由は、人間のもつ「意志力」に根拠があります。「意志力」というのは、ロウ・バウマイスターさんが提唱したもので、ざっくり言うと、
と言いかえてもよいでしょう。
そして、「意志力」というのは、「生活の中のありとあらゆる場面で消費される」と言われています。(「意志力は、減らないのではないか。」という主張もあり)
そう考えると、「意志力」が満タンの状態で「学習場面」を設定した方がよいということが言えます。
朝起きた状態が満タンとし、少しずつ消費していくと考えれば、「午前中に勉強する」のは、理に適っています。余談ですが、大人方であれば身に覚えがあるでしょう。
ということ。
退勤が近づくにつれて、「ケアレスミス」をしたり、ちょっとしたことで「冷静さを欠いたりする」のは、1日の仕事の中で、「大半の意志力を使い果たした状態にある」からなのです。
もちろん、「昼食」や「昼寝」のように「意志力」を回復する方法もあるのですが。わざわざ「回復をしてから勉強する」とするよりは、「意志力」が充実している「午前中」に「勉強」を設定する方がよいのです。

【ホームスクーリング】「意志力」を”むだ”にしない「勉強法」とは
極端なことを言うと、「意志力」というのは、
という「がんばっている」からこそ消耗されるのです。
ということは、
という状況をつくり上げることで、「最高の勉強状態」をつくり上げることができるのです。
しかし、みんなが一様に「勉強したい!」と思えるわけではありません。だからこそ、大なり小なり「意志力」を発揮する必要があるのですが、どうせならその消耗を最小限に抑えたいと思いますよね。
では、その方法を3つご紹介します。
- 「ながら勉強」はしない。
- 「気が進むもの」から始める。
- 「時間」にこだわらない。
これらの、方法を心がけることで、「意志力」を使わずに「勉強効率をあげる」ことができるのです。
それでは、1つずつざっくり解説していきます。
1.「ながら勉強」はしない。
これは、説明するまでもないかもしれません。しかし、「勉強神話」として、「音楽を聴きながら勉強するとはかどる。」というものがあります。
もちろん、人によって個人差がありますので、「ながら勉強法」でも結果を残してきた人はいるでしょう。
しかし、科学的には、
ということが分かっています。
どれだけ、「一度も聴いたことがない知らない曲だから。」とか、「洋楽だから。」ということは関係ありません。音楽をふくめ、「ながら勉強」は、思っている以上に勉強効率を下げてしまっているのです。ちなみに、
という調査もありますのでどうしてもという方は「自然音」をおすすめします。
しかし、かたくなに
と言う方もいるでしょう。
その気持ちは、痛いほど分かるのですが、そのような「達成感」は「勘違い」であることも分かっています。
確かに、「好きな音楽」というのは、「気分を盛り上げる」という効果があることは事実です。その「気分の盛り上げ」が「勉強終了の達成感」と結びつき、
「音楽を聴いた方が勉強がはかどる。」
という、偽物の「達成感」となって記憶に残ってしまっているのです。
さらに言うと、音楽だけではありません。もちろんテレビなんてのはもっての他。以外に知られていないのは、
という事実。
もちろん、「通知が気にならないように設定しておく」という手立てを講じる人もいるかと思いますが、スマホの威力ははかりしれません。「勉強の効率をあげたい!」と強く望むのであれば、「スマホは持ち込まない」というルールが最善なのです。
📚勉強効率を上げる方法を「もっとくわしく知りたい!」という方はこちら。

2.「気が進むもの」から始める。
2つ目の方法は、「勉強のスタート方法」です。
よく子どもさんからも質問を受けるのことは、「何の教科から勉強を始めればよいか?」というもの。この答えには「正解」はありません。ただ、言えるのは、
という方法です。
子どもさんによっては、最初に「苦手な教科」から始めて、がんばった後に、好きな教科を楽しむというスパルタ方式で取り組もうとするお子さんもいらっしゃるでしょう。
しかし、子どもさんの中には、「算数が苦手だから算数を先にやっちゃおう。」と勇気のある決断をしたのはよいものの、「なかなか気が進まずに勉強の波にのれない。」という問題を抱える場合もあります。
「勉強」に限らず、何事においてもそうなのですが、
と言われています。
勉強もおんなじで、漢字、計算、1問でも始めると、「やる気」は次第についてくるのです。大切なのは、「今日も勉強か・・・。」と動き出せないという時間を1分でも短くすること。
だからこそ、自分が「やりたい!」と思いえるものから始めるのが良いのです。
3.「時間」にこだわらない。
最後にご紹介する”こつ”も、意外と勘違いされやすいものです。
「勉強は、『時間』をかけた方がよい。」
というふうに思っている方は多いのではないでしょうか。
もちろん、「勉強をしていたい!」と思っている子どもさんに、「いやいや、もう3時間経ったからいいかげん勉強をやめなさい。」と言うことはありませんよね。
しかし、親御さんがやりがちな目標設定として、
という「時間」を目標の一部にするということは、おすすめできません。
当然のことながら、忘れがちな理由は、
ということ。
自分が子どもの頃に戻ってみても、
とか、
みたいな、「大変さ自慢大会」がくり広げていました。
しかし、本質的には、勉強というのは「やりたいことを好きなだけやるもの。」であり、「6時間やらないといけないもの。」という目標を立てた時点で、それは「意志力の消耗戦」となること間違いありません。
それよりも、「勉強時間は、短時間集中」とし、「午後は、自分がやりたいことをとことん楽しむ。」という目標設定にした方がよいでしょう。
大人でも「6時間集中して作業をする」ということは不可能ですよね。
ある研究では、「どれだけがんばっても、集中力が保たれるのは3時間ほど。」とも言われています。大切なのは、「自分に合った勉強時間・内容を設定すること」であり、単純に「〇時間勉強すれば良い」ということではないのです。

まとめ
本記事では、「ホームスクリーニングを充実させる方法」をまとめました。
「ホームスクーリング」は、
・自分に合わせた「時間」で取り組むことができる
・自分の「興味・関心」に合わせて学びを広げることができる
・「習慣化」することにより「学習効率」がよい
という多くのメリットがあります。
ぜひとも、子どもさんにピッタリの「学習スタイル」を見つけ出してみてくださいね。
📚「子どもさんの強み」に合わせてサポートすることも大切です。

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