「好きなことで生きていく!」
という言葉が子どもたちのこれからの人生を象徴しています。
僕たちが子どもだった時代よりも、より予測不能で、より可能性が広がった社会になったということでしょう。
しかしながら、可能性が広がっただけに難しさも深まりました。
その難しさとは、
「自分が何が好きなのか?」
という、人生最難関の「なぞ」に取り組むことになるということです。
子どもさんが困った時こそ、親御さんの出番!!
とは言うのは簡単で。「強みなんて簡単には見つからないよ!」と絶望の淵に立たされた親御さんも少なくはないでしょう。
そんな親御さんに朗報です。
こんなのはどうでしょう?
「まずは、2つのタイプで子どもさんを見てみる。」
という方法です。
当然のことながら、「ほめ言葉」1つをとっても、子どもさんの性格によって効果が違ってきます。
親御さん的には、「100%応援の言葉」を投げかけたとしても、子どもからしてみたらプレッシャーになっているなんてこともあるでしょう。
そんなすれ違いが起きないよう、ぜひ、本記事の内容を読んでみてくださいね。
子どもの「強み」を見つける「ヒント」となる【2つの視点】とは。
早速、子どもさんの「性格」もとづく「2つの視点」を紹介します。
それぞれの呼び方は様々なのですが、ここでは、
「攻撃型」と、「防御型」とでもしておきましょう!
言葉からイメージできると思うのですが、「攻撃型」をざっくり説明すると、
「何らかの課題に対して、とにかく挑戦してみるタイプ。」
といえます。
「創造性豊かで、様々なアイデアを次々と実践していく。」
という姿が見られるしょう。
そんな前向きな反面、
「思い立ったらすぐに試したいという気持ちが強いことから、細かいことにこだわったり、リスクを考えたりするという意識は強い方ではない。」
という特徴があります。
一方の「防御型」。
「課題に対して、どのように取り組んだら大筋から逸れないのかを見極めて行動に移す。」
タイプのことを指しています。
「一発逆転なんてもっての他。至るとこに潜んでいる落とし穴に落ちないようしっかりと歩むべき道を確認しながら慎重に事を進める。」
傾向が強いでしょう。
だからこそ、
「細部に対してこだわりをもち、1つのことをしっかりと磨いていくことができる。」
という特徴があります。
さて、あなたの目の前のお子さんはどちらのタイプでしょう。
もちろん、2つのタイプを極端に書いているので、ほとんどのお子さんが「2つの視点」が混じっていると考えられます。
大切なのは、「どちらかといえば、どっちの傾向が強めか。」という判断することなので、ちょっと考えてみてくださいね!
「攻撃型」、「防御型」それぞれのタイプの特徴とは。
ここで、おちいってはいけないのは「白黒思考」。
「どちらがよいのか。」という考え方です。世の中は、「絶対的正解」の方が少ないのです。大切なのは、
「どちらも大切。」
という考え方。
乱暴な説明をすると、
「世の中のイノベーションは、「攻撃型」の人が起こしているが、世の中に規律があり住みやすくなっているのは、細部に目が向く「防御型」の人のおかげ。」
ということができます。
「誰しもが自分の特性に従って世の中に貢献しているから、様々な人が自分の理想とする生活をすることができている。」
といっても過言ではないのです。
では、2つのタイプをだいたい理解していただいたところで、最も肝心な親御さんの接し方についてご紹介します。
「攻撃型」、「防御型」に合わせた「かかわり方」とは。
ここまで、「子どもさんをざっくりと2つのタイプに分けてみることで接し方が明確になるよ!」という内容を書いてきました。
ここからは、具体的にどのように接し方を変えていく必要があるのかを話題とします。
まずは、「攻撃型」の子どもさんに対してです。
「攻撃型」の子どもさんは、新しいことが大好きで、様々ことに挑戦する気概があります。
ということは、
「◯◯に挑戦するとあなたにとってこんないいことがあるよ!」
という声かけが有効なのです。
それに対して、「防御型」は違います。
「メリットよりもリスクに着目する傾向がある。」ため、声かけの方向性としては、
「◯◯をしないと、あなたにこんな影響が出る可能性があるよ。」
という声かけが有効です。
挑戦を促すことに変わりはないのですが、挑戦することのメリットよりも、「挑戦しないことで被るデメリット」に注目してもらい、「リスク回避思考」を刺激することでモチベーションをあげることができるのです!

「攻撃型」、「防御型」に合わせた「声かけ」方法とは。
では、より具体的に、「声かけ」方の違いをみていきましょう。
ドイツのサッカーチームを対象にした実験がおもしろいのでざっくり説明しますね。
あるサッカーチームの選手に対して「ペナルティキック」の目標が提示されました。
ペナルティキック=「PK」とは、止まっているボールをシュートすることができ、ゴール前にはキーパーしかいないという圧倒的にキッカー有利な状況のことを言います。
選手に提示されたアドバイスは次の2つ。
①5回中、3回以上成功してください。
②5回中、2回以上失敗しないでください。
鋭い方はお分かりだと思うのですが、どちらも
「5回中3回ゴールしてね。」
という同じ意味となっております。
おもしろいのは、ここから。2つの指示が、「攻撃型」「防御型」の選手のタイプに結び付いたとき、驚きの効果をあげたのです。
では、気になる結果ですが、
「『攻撃型』タイプの選手に①の指示が出された場合、②の指示よりもはるかに高い成功率となった。」
というのです。
やはり、「攻撃型」の選手には、「どーんと決めて来いよ!」という前向きな指示で鼓舞した方がよいということですね!
しかし、驚きなのは「②の指示と『防御型』タイプの選手が結び付いた場合」でした。なんと、
「PKの成功率が2倍にも高まった!!」
というのです!!
この実験から分かったことは、子どもさんに対して、
「失敗なんて気にするな!とにかく思い切り挑戦してこい!」と指示を出した方がのびのびできる場合もあれば、「いいか、ここは慎重にいけよ!とにかく、ミスすることだけは絶対に防ぐぞ!」と声をかけてかけたほうが、実力を十分に発揮できる子どもさんもいる。
ということなのです!!
だからこそ、子どもさんの「考え方のタイプ」を見抜き、
「子どもにしっくりくる声かけ。」
を意識することで、子どもさんのパフォーマンスを十分に発揮させることができるのです!
まとめ。
本記事では、「子どものタイプに合わせて声かけを工夫しよう!」という内容を書きました。
簡単にまとめると、
「攻撃型」の特性を存分に生かすには、
「チャレンジができるようにどんどん背中を押すかかわり方。」
がぴったりなのです!
きっと、親御さんの後押しを前面に受け、前向きに取り組む姿が見られるでしょう。
逆に、「防御型」の特徴をもつ子どもさんには、
「チャレンジしないと、成長できないリスクがあるよ。」
というかかわり方が、パフォーマンスを引き出すことにつながります!
記事内にも書きましたが、声かけの意味が違ったとしても、ゴールは同じ。大切なのは、子どもさんのパフォーマンスを引き出すことなのです!!
大切なのでもう一度書きますが、「攻撃型」と「防御型」のどちらがよいという話ではありません。どちらも能力を発揮する方向性さえ整えば、十分に「強み」を発揮することができるのです。
ただ、子どもさんの「タイプ」を見極めてないと、子どものためのアドバイスが、裏目に出ることもあるでしょう。
子どもにかかわる機会がある方は、子どもさんに合わせたアドバイス方法を考えてみてくださいね。
📕もっと、子どもさんの「強み」を具体的に見つけたい方はこちら。

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