
あなたは、先生や親御さんから、「予習・復習は大切だよ!」と言わた経験はありますか。僕自身、子どものときは声を掛けられていました。そして、今は教師となり、声を掛ける側になりました。
立場が変わって分かったことは、
「そういえば、予習・復習がなぜ効果的なのか説明されない。」
ということです。自分自身も、我がクラスの子どもたちに「復習」するよう声を掛けているものの、理由を付け加えてはいませんでした。
そして、「予習・復習の習慣の差」は、中学校で露呈します。なぜなら、小学校のテストは復習をしていなくとも、それなりの点数を取れてしまうような内容だからです。しかし、中学校はそう簡単にはいきません。それを思い知るのが、中学校での最初のテストでしょう。
そして、その結果が「中学こえ~。」という、中一ギャップにつながることもあります。だからこそ、中学校から急に「予習・復習スタイル」を築くのではなく、小学生のうちからスタイルを確立しておいた方が良いことは間違いないでしょう。
本記事では、お子様に「予習・復習の効果」を伝える際、役立つような内容をまとめましたので、ぜひとも、お子様に伝える際の参考になれば嬉しいです!
▶「予習・復習」の本当の価値とは。
さて、「予習・復習」のメリットついて書いていきますね。結論から言うと、
「反復学習!!」
にあるのです。
単純に考えてみても、「予習」して「授業」を受け、「復習」をするという流れを忠実に実行すると、同じテーマについての学習を3回行っていることになりますよね! だからこそ、学習内容が深い理解につながるのです!
「いやいや、何も3回にわけてやらなくてもいいでしょう。僕は、集中して1度の反復練習で全部覚えられるから。」
という反論もあると思います。
しかし、この3回という回数が問題なわけではないのです(1回の学びで学習効果をあげる方法もありますので読み進めてくださいね)。では、回数ではなく何が効果的なのかというと、
「時間が経過して、記憶があやふやになったときに改めて学習をする。」
ということに価値があるのです。
もっと詳しく言うと、
「一度学習したことを忘れかけた時に、思い出しながら学習をする。」
という学びこそ、「深い理解」につながるのです。その理由をもう少し詳しく書いていくと、「人間は忘れていく生き物であるという大前提」からスタートします。しかし、その忘れ方は人それぞれです。何も、「知識を得た順番で忘れていく」ことはありませんよね。
一度学んだことを復習するときに、はっきり覚えていることは「既に深い理解につながっている」ということが言えます。その知識に復習して思い出した知識を付け加えていることで、より知識の幅を広げ、学びを深めることになるのです。
それに対して、
「集中して一気に反復練習。」
という学習方法では、こんなことが起きます。
「明日は、漢字テストだから覚えるまで漢字を書く。」
という目標を立てて、利き手が真っ黒になるまで反復練習をしたとしましょう。確かにその場では、覚えてきたような気がしますよね。しかし、使える知識として定着しているとは言えません。
なぜなら、何度も練習しているうちに、「流れで次の漢字を覚えてしまっている」可能性があります。それは、漢字の意味や用法を覚えているというよりは、「漢字テストの順番」を覚えてしまっていると言えます。
「漢字テストが終わったら、ほとんどの漢字を書けなくなってしまった。」
なんていうこともありがちですよね。
だからこそ、本当に使える知識として習得するには、「適度に時間をあけた学習」が必要不可欠なのです。
そう考えると、「予習」して「授業」、そして「復習」という流れの効果が見えてきますよね!

▶「深い学び」につながるおすすめ勉強法。
ここまで、「時間をおいて反復学習する効果」について説明をしてきましたが、本当に時間がない人のために、
「一気学習でも時間をおいた反復学習くらいの効果を発揮する勉強法。」
を紹介します。それは、
「『自分式まとめ』勉強法。」
です。
簡単に説明します。
この勉強法は、学んだことを「自分の言葉でまとめ直す」という学習方法です。小学校でも、授業の最後に「まとめ」を書くことが多いと思います。
そもそも、「なぜ、まとめを書くのか。」ということを考えたことはありましたか? その理由として2つあり、
①その授業で、子どもが何を理解したのかをみとる。(教師側)
②子ども自身が、「自分の学び」を振り返る。(子ども側)
というメリットがあります。
子どもにとっては、②の「自分の学びを振り返る」という学習が大きな価値となります。これは、子どもだけではありません。きっと、多くの方に経験があると思いますが、教えてもらったことを「自分の言葉」でまとめ直すと、
「あれっ、これってどういう意味だったっけ?」
と、あやふやな部分が明確になることがあるでしょう。そして、その部分を自分なりに調べてまとめを完成させますよね。まさに、この学び方こそが非常に価値がある学びなのです。
よく、言われているのが、「学んだ内容を他者に説明することは効果的」ということも、この学び方の1つですね。
このように、授業内容を自分なりに筋が通るようにまとめ直すということは、反復練習をするくらいの学習効果を発揮することが分かっていますので、ぜひとも子どもさんにアドバイスしてあげましょう。

▶まとめ。
本記事では、「自分の学びは自分でつくる。」という内容をまとめました。
一番やっかいなのは、「学んだつもり」という思い上がりです。インプットしたからと言って、全て事細かに分かっているとは言えません。それをアウトプットしたときにこそ、自分が「分かっていること」と「分かっていないこと」がはっきりします。
だからこそ、反復練習が効果的なのですが、子どもたちにとっては「反復練習」にはあまり好感触で受け入れられないかもしれません。だからこそ、「予習・復習」をおすすめします。
ちなみに、予習は「学校の授業で活躍できるチャンスを広げる」というおまけもついています。予習のおかげで学校での無双チャンスをゲットできるかもしれません。ぜひとも、「予習・復習」をすすめてあげてくださいね!!
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